【ニュースを解説】夫婦のペアローン4割超今後の住宅ローン状況は?

不動産コラム

2025年7月 / 不動産コンサルタントが解説

📰 2025年7月7日 日本経済新聞

「夫婦でペアローンを組む割合が全体の40%超に達した」というニュースが話題になっています。なぜこれほど多くの夫婦がペアローンを選ぶようになったのか、家を買うことは本当にお得なのか、そして今後の金利リスクはどう考えるべきか——。

不動産のプロが、一般の方にもわかりやすくQ&A形式でお答えします。

なぜペアローンを組む人が増えているの?
Q

最近、夫婦でペアローンを組む人が増えているそうですね。そもそもなぜペアローンを選ぶのでしょうか?

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代表 解説

一番の理由はシンプルで、住宅価格がどんどん上がっているからです。理想を言えば一括で買えるのがベストですし、借りるとしても返済期間は短い方がいい。でも現実には、欲しい物件の価格が高すぎて、一人の収入では返済が厳しいケースが増えています。

そこで夫婦二人の収入を合わせてローンを組む「ペアローン」や、返済期間を35年から40〜50年に延ばすケースが出てくるわけです。首都圏では4割弱がペアローンというデータが出ていますが、実際の現場ではもっと多い印象です。

ただし、全員がネガティブな理由で選んでいるわけではありません。「子どもが大きくなる10年後から収入が増えるので、そこから繰り上げ返済を増やす」という計画的なペアローン活用をされている方もいらっしゃいます。

家賃と住宅ローン、どちらがお得?
Q

ローンを長く組んでまで家を買うより、ずっと賃貸の方が楽じゃないですか?

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代表 解説

実は今、家賃も大幅に上がっているので、単純にそうとも言えないんです。あるデータによると、東京23区のマンション(50〜70㎡のファミリー向け)の平均家賃はなんと約23万8,000円。これはかなり高い水準です。

約23万8,000円東京23区・ファミリー向けマンション(50〜70㎡)の平均月額家賃

この家賃を住宅ローンに換算すると、金利0.5%・35年ローンで計算した場合、約9,200万円の物件を購入するのと同等の月額負担になります。さらに40年ローンにすれば月々約21万1,000円まで下がり、賃貸より約2万7,000円安くなる計算です。

条件 月額負担
東京23区ファミリー向け平均家賃 約238,000円
9,200万円・金利0.5%・35年ローン 約238,000円(同等)
9,200万円・金利0.5%・40年ローン 約211,000円(約2.7万円お得)

それでもなぜ今、家を買う人が増えているの?
Q

家賃も高くて物件価格も高い、そんな状況でなぜ購入者が増え続けているんですか?

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代表 解説

家賃が上がっているから「だったら買った方がいい」という判断が働くんですね。郊外に移り住むという選択肢もあったはずですが、今また都心回帰の流れが進んでいます。利便性を求めて都心に住みたい、でも家賃は高い——その結果として、購入を選ぶ方が増えているわけです。

また昔は「家は一生に一度の買い物」でしたが、今は2回・3回と買い替える方が増えています。ライフステージの変化に合わせて住まいを変えていく、という考え方が広まったことも背景にあります。

金利上昇リスクはどう考えればいい?
Q

「家賃より買った方が安い」という計算は、金利が上がったら崩れませんか?

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代表 解説

まさにそこが重要なポイントです。先ほどの計算は金利0.5%で試算しましたが、現在金利は上昇傾向が続いており、今後も下がる見込みが少ない状況です。金利が上がれば、月々のローン返済額も増えるので「買った方が安い」という理屈は崩れる可能性があります。

⚠️ 注意が必要なこと
「銀行が9,000万円貸してくれるから」「家賃と同じくらいだから」という理由だけで判断するのは危険です。「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は全く別物です。

金利がこれから上昇しても無理なく払い続けられる範囲でローンを組む——この視点が今こそ大切です。

住宅購入で最も大切なことは何?
Q

住宅を買うかどうか判断するとき、何を一番重視すべきでしょうか?

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代表 解説

ライフプランシミュレーションです。住宅は「豊かに暮らすための手段」であり、目的ではありません。住宅費だけでなく、教育費・老後資金・その他の支出も含めて長期的に収支を見通すことが不可欠です。

また、「本当にその場所、その物件、その新築である必要があるか?」を冷静に見直すことも大切です。たとえば中古住宅という選択肢を視野に入れることで、予算の幅が大きく広がる場合があります。

💡 「借りられると支払えるは違う」
銀行が貸してくれる上限額と、自分が無理なく返せる金額を混同しないことが、住宅購入で後悔しない最大のポイントです。

変動金利と固定金利、どちらを選ぶべき?
Q

金利が上がっているのに、まだ変動金利を選ぶ人が多いと聞きました。どう選べばいいですか?

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代表 解説

今も変動金利を選ぶ方が圧倒的に多いのは事実です。ただ、金利上昇局面ではリスクがあることを理解した上で選ぶ必要があります。選択肢としては次の3つがあります。

タイプ 特徴
変動金利 現在は低めだが、金利上昇の影響を直接受ける
固定金利(フラット35等) 返済額が変わらず安心。ただし現在の金利はやや高め
ミックス型 変動と固定を半々にするリスクヘッジ。両方のメリットを活かす

どれが正解かは個人のライフプランや資産状況によって異なります。ご自身の状況に合わせた検討が重要です。

まとめ:住宅ローンで後悔しないために
Q

最後に、これから住宅購入・ローンを検討している方へのアドバイスをお願いします。

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代表 解説

家を買うことは人生最大の買い物のひとつです。目先の「家賃より安い」「銀行が貸してくれる」という情報だけで判断せず、次の視点を持ってください。

金利が上がっても払い続けられる金額か確認する
ライフプラン全体(教育費・老後費用など)で試算する
新築だけでなく中古も含めて幅広く比較する
変動・固定・ミックスの選択肢を検討する
FP(ファイナンシャルプランナー)に相談する

弊社ではFPによるライフプランシミュレーションのご相談も承っております。購入前にぜひご活用ください。

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