01いよいよ本格化する「大相続時代」とは

大きな要因は団塊の世代が75歳を超えてきたことです。親世代が一斉に高齢期を迎え、相続が次々と発生する時代に突入しました。「いつか来ること」がいよいよ「今すぐの問題」になっています。
02相続登記が急増中!データで見る相続の現状

さらに2024年からは相続登記の義務化がスタートし、過去分を含めて手続きが必要になるため、今後もどんどん増加していくと見ています。
📊 相続登記の推移(2013年→2023年)
(減少傾向)
(10年間)
(1.4〜1.5倍に急増)
相続した不動産は、相続を知った日から3年以内に登記することが義務になりました。過去の相続分も遡って対象となります。正当な理由なく放置した場合は10万円以下の過料が課せられる可能性があります。
03空き家放置の新リスク:固定資産税が上がる!

つまり空き家を放置すると、維持管理費(草むしり・水道代など)に加えて固定資産税まで跳ね上がるという二重のペナルティが課されるリスクがあります。
管理費用(草むしり・清掃・水道維持など)がかかり続けるうえ、管理不全空家に指定されると固定資産税の軽減特例が外れ、税額が最大で約6倍になる可能性があります。「とりあえず残す」は、実は高コストな選択になりかねません。
特定空家:倒壊の恐れがある・衛生上有害などの空き家。行政が代執行(強制解体)できる。
管理不全空家:特定空家になる前段階。行政が勧告でき、固定資産税の軽減特例が外れる。
04「空家等管理活用支援法人」制度とは?

行政の手が届かないほどの件数が発生しているという現実を、ぜひ知っておいてほしいですね。
05売る・使う・貸す?空き家の判断の仕方

使うメリットが明確にあるなら持ち続けていい。ただし「貸す」「売る」「使う」の選択肢を早めに整理して、家族で共有することが大切です。
🏠 相続不動産の選択肢と判断ポイント
- 売却:使う予定がないなら早期決断がベスト。空き家の維持コスト削減にもなる
- 賃貸(貸す):収益を生みながら資産を保有できる。管理会社を通じた運用も検討可
- 活用(使う):セカンドハウス・別荘・事業利用など。目的が明確ならあり
- 国庫帰属制度:誰も使わない土地を国に引き取ってもらえる制度(条件あり)
- 物納:相続税を現物の不動産で納める方法。ただし境界確定が必要
06「悩んでいる」と「迷っている」は違う。判断のタイミング

ただ、相続は「物」だけでなく「親との思い出・感情」も一緒に相続しているものです。だから簡単にはいかないこともある。それは当然のことです。
だからこそ「一周忌を目安にする」「三回忌までに決める」という形で、自分たちに期限を設けることをおすすめしています。ご相談に来られる方も、一周忌を終えたタイミングで来られる方が多いですよ。
親との思い出が詰まった実家をすぐに手放すことへの抵抗感は自然なことです。無理に急ぐ必要はありません。ただ「決断の期日」だけは、家族で決めておくことが大切です。感情の整理と、法律・費用の問題は切り分けて考えましょう。
07後悔しない売却のための事前準備

また、インターネットで周辺の成約価格を調べれば大まかな相場感はつかめます。「これぐらいで売れる」とわかるだけで、判断がぐっとしやすくなりますよ。地方の物件でも、まずは専門家に「売れますか?」と聞いてみてください。
08最重要ポイント:隣地との「境界」問題

もし親御さんと話せる今のうちに「この家はここまでだよね」という境界の確認と、隣の方からの承認(境界確認の印鑑)を取っておくことができれば、将来の売却がとてもスムーズになります。

でも、ひとつだけ効果的な方法があります。親と隣人が仲悪くても、自分(子ども)が手土産を持って挨拶に行くことです。「久しぶりに帰ってきました」と一声かけるだけで、関係がぐっとほぐれることがあります。「息子さんには罪ないよね」という関係を作っていくことが、将来の境界確認をスムーズにする一番の近道です。
09今すぐできる準備:隣人とのコミュニケーション

これが将来の境界確認、売却交渉のときに大きく効いてきます。不動産の問題はコミュニケーションで8割が解決する、と言っても過言ではありません。
✅ 相続前にできる「今すぐの準備」まとめ
- 実家に帰ったとき、隣の方に手土産を持って挨拶する
- 親が元気なうちに「家の境界(どこまでが自分の土地か)」を確認しておく
- 行政窓口で接道条件・建て替え可否を調べておく
- インターネットで周辺の不動産相場を把握しておく
- 家族(夫婦・兄弟)で「相続後どうするか」を事前に話し合う
- 「一周忌までに決める」など、判断の期日を家族で設けておく
相続不動産の問題に「完璧な正解」はありません。ただ「先送りしない」という姿勢だけは、どんな状況でも正解です。維持コストが上がり続ける前に、専門家に相談して選択肢を整理しておくことをおすすめします。


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